航空券を「航空会社の公式サイト」で買うのと、Expediaなどの「オンライン旅行会社(OTA)」で買うの、「どちらが安いんだろう?」と思いませんか。
結論:タイトルの通りですが、「基本OTAで買う方が安い」という事になります。また搭乗後の機内サービスやマイルの積算率にも違いはありません。
じゃあ「何で公式より安いの?」という疑問にお答えし、それぞれのメリデメについてこの記事で解説していきます。
【業界の真実】なぜOTAの方が安くできるのか?
一昔前はパッケージツアー全盛時代で、航空会社が各旅行会社に事前に「値引きしてまとめて卸す」という時代もあったようですが、現在はシステム化により航空会社とOTAが「GDS(グローバル流通システム)」を通じて、リアルタイムで座席在庫を共有しています。
またOTAは航空券を「安く仕入れて、高く売る」という利ザヤ商売もできません。では、なぜ価格差が出るのか?!。理由は「キックバック(販売奨励金)」にあります。
Expediaのような世界最大級のOTAは、年間で膨大な数の航空券を販売するため、航空会社から販売数量に応じた「目標達成ボーナス」として「キックバック」を受け取っています。
OTAはこの航空会社からのキックバックを見越して、チケット代金を値引きして提示しています。よって、OTAが大手で販売数が多ければ多いほど「得られるキックバックも多く」、「ユーザーへ還元しやすくなる」という事になります。
次にOTAは「なぜ還元してくれるの」という点です。OTAは航空券収入のみを見ていません。むしろ航空券収入はOTAにとって「微々たるもの」です。航空券に加え「ホテル予約」や「レンタカー」、「現地アクティビティ」など、『旅行サービス全般』の提案がOTAの強みです。
航空券のキックバックを全て自社の利益とするのではなく、総合的なサービス提案をするため、値引き航空券を呼び水・集客の引き金にしているOTAがほとんどです。
搭乗時のサービス:OTAだからといって質が落ちるわけではない
心配性の方のために、「OTAで買うと、公式の一番安いチケットよりさらに扱いのランクが下がるんじゃないの?」という疑問を持つ方がいますが、システム上のステータスは「全く同じ」です。
例えば、ANAの北米路線エコノミークラスの最安プランは「Light(ライト)」というブランド名で販売されています。これは「預け入れ手荷物が1個まで無料(通常のエコノミーは2個)」という制限がついたタイプです。
裏側で発券されている予約コード(K、L、Sなど)はANA公式もExpediaも完全に同一です。そのため、空港でのチェックインに始まり、機内で受けられるサービスや機内食には1ミリの差もありません。
航空券発行者:公式とOTAの最大の違い
航空業界・IATA(国際航空運送協会)では、航空会社は「航空運送事業者」、OTAは「航空代理店」と呼ばれています。航空代理店はIATAの認可を受けて自社で航空券を発券することができます。
飛行機に乗る際、今はeチケットやアプリでマイレージ番号と紐づけて「チケットレス」で搭乗するのが主流ですので、「航空券」を見る、ましてや紙で見るという事は基本ありませんが、この航空券には「発券者」が記載されています。
ANA公式で買えば発行者(Issue Agent・Placeなど)はANA。Expediaで買えば発行者はExpediaです。これは何を意味するかというと、同じ飛行機に乗る場合でも、「誰と契約して航空券を買ったか」。という事です。
この契約・発券者の違いによる比較は次の通りです。
| 公式 | OTA | |
|---|---|---|
| 座席指定 | 航空券購入前後に同じ公式内で | 航空券購入後に公式サイトへ |
| マイレージ番号紐づけ | 航空券購入前に同じ公式内で | 航空券購入後に公式サイトへ |
| キャンセル | 公式サイトで航空会社(公式)と ※可否は元の運賃種別による | OTAサイトでOTAと ※可否は元の運賃種別による |
| 変更・アップグレード | 公式サイトで航空会社(公式)と ※可否は元の運賃種別による | OTAサイトでOTAと ※場合によっては一度キャンセルして再購入 |
これらの違いからOTAで購入した場合、座席指定やマイレージの紐づけは、OTAでの購入後に公式サイトを訪れて行う必要があります。またキャンセルやアップグレードの話を航空会社に申し入れても、航空券がOTAとの契約なので「OTAと話をして下さい。」という話になりますし、キャンセルの場合は手数料が航空会社とOTA分、2重取りになる可能性があるので注意が必要です。
ポイント還元
航空会社のマイルは搭乗距離により貯まります。これは公式で購入してもOTAで購入しても同じです。OTAで買うと貯まるマイルが少ないということはありません。
一方、OTAは独自のリワード制度等があり、OTA独自のポイント還元があります。例えばExpediaの「One Key」は以下のようなポイント還元があり、貯まった「One Key Cash」をExpediaで利用することができます。
| アイテム・(特典) | ブルー(会員) | シルバー | ゴールド | プラチナ |
|---|---|---|---|---|
| 一般ホテル | 2.0% | 2.0% | 2.0% | 2.0% |
| 提携ホテル | 2.0% | 3.0% | 5.0% | 6.0% |
| 民泊・レンタカー・現地ツアー | 2.0% | 2.0% | 2.0% | 2.0% |
| 航空券 | 0.2% | 0.2% | 0.2% | 0.2% |
| (提携ホテル特典) | ー | 無料朝食など | 客室無料アップグレード(空室状況次第) | 客室無料アップグレード(空室状況次第) |
航空券の還元率は低いですが、その他のアイテム、特に提携ホテルでの還元率は会員ランクにより上昇し、追加の特典もあります。旅行に行く際は、Expedia等の大手OTAのポイント還元プログラムを活用しながらお得に計画を立てるとよいでしょう。
まとめ

- この記事では「航空券の仕組み」を中心に解説しました。最後に「結局どっちで買えばいいの」という方にまとめです。
- みなさんの旅行や出張の予定に合わせて「かしこく使い分け」して「お得に旅」に出かけましょう。
航空会社公式での購入をおすすめする人
- 旅行・出張の予定が変わる・取りやめる可能性がある方(OTAより手間が少ない)
- 空席が少なくすぐに座席指定に進みたい方(座席指定までスムーズ、決済前に指定可能)
- 複数のサイトで手続きをしたくない、シングルウィンドーで全て手続きしたい方
大手OTAでの購入をおすすめする人
- 旅行・出張の予定変更の可能性がほぼない方
- 少しでも安く航空券を買いたい方(基本公式より安い)
- ホテル手配なども含めて少しでも多くOTAのポイントを貯めたい方



